2016/12/28 11:50

【比較試乗記】際立つ巧みなパッケージング! フォルクスワーゲン「パサート」のストロングポイントは?[PR]

Text:Masamichi ISHII Photo:Yoshitaka KASHIWADA

クオリティの高さがパサートの魅力のひとつ

 

ドイツ本国をはじめ、フランス、イタリア、イギリス、アメリカ、そして日本など、強豪がひしめき合うミドルサルーン市場。ここではドイツ・プレミアム勢2ブランドの代表格であるメルセデス・ベンツCクラスと、BMW3シリーズの比較を通じて、パサートの秀でている部分を浮き彫りにしていく――。

 

セダン離れといわれて久しい日本においても、輸入車では根強い人気を維持し続けている。特にDセグメントのBMW3シリーズとメルセデス・ベンツCクラスの強さは際立っていて、リーズナブルなコンパクトカーや成長著しいSUVに押されもせず、販売台数上位の常連だ。

 

そんななか、日本導入から1年が経って商品力強化を図ったフォルクスワーゲン・パサートにも注目が集まっている。以前からパサートは、目利きの自動車通の間では良質で質実剛健なモデルとして認識されてきた。ただし、フォルクスワーゲンといえばゴルフというイメージが強すぎるからか、あるいはDセグメント以上の日本のユーザーはプレミアム志向が強いからか、その実力に見合うほどには人気者になっていなかったのは事実であり“隠れた名車”的な存在に甘んじてきた。フォルクスワーゲンはBMWやメルセデス・ベンツのように生粋のプレミアムブランドというわけではないが、もともと技術力は高く、近年では質感向上も著しいため、大衆的なスタンダードブランドとは一線を画し、本質的なモノのよさではプレミアムブランドに引けをとらない。特に現行の8代目パサートは、MQBの導入によってモノのよさに磨きをかけ、デザインでも存在感を強めるなど、3シリーズやCクラスに比肩しうるぐらいに上級移行を果たしている。ここでは改めて3車を比較試乗して、それぞれの魅力を確かめてみたい。

 

PERFORMANCE

▲エンジン排気量は、パサートが1.4L、C200と320iが2Lということで、絶対的な動力性能でみるとパサートは劣るものの、他2車より軽い1.5トンを切る車重のおかげで、加速のフィーリング的にはそれほど大きな差は感じられず、思いのほかパワフルな印象だ。

 

Dセグメントにおいては常に中心的な存在となっているのが3シリーズだ。320i Mスポーツの2L直噴ターボはスペックとしては標準的だが、吹け上がりの鋭さや精緻な回転上昇感は格別。積極的にアクセルを踏みこんでいきたくなる衝動に駆られる。それでいて発進加速など低速域でのドライバビリティも良好。これは低回転域のトルクが充実していることに加え、トルクコンバーター式の8速ATが優秀だからだ。

 

320i Mスポーツの最大の魅力はハンドリングだ。ステアリングのセンター付近は座りがよく、微舵を与えたときの反応の正確さ、切り込んでいったときのリニアなノーズの動きなどは絶品。ドライバーの意思が忠実に伝わり、濃密な一体感が得られるのは、まさに真骨頂だ。Mスポーツは専用のスポーツサスペンションと大径タイヤによってそのよさが引き出されているが、快適性は少しだけ犠牲になる面もある。18インチのランフラットタイヤは路面が荒れているとゴツゴツ感があり、ロードノイズも出やすいのだ。

 

ここ数世代のCクラスは、3シリーズのスポーティさを採り入れてきたように思える。SクラスやEクラスでは快適で落ち着いた乗り味が重視されているが、Dセグメントでは小気味いい走りが似合うとの判断からだろう。

 

だからC200アバンギャルドも想像するよりずっとハンドリングは鋭い。それでいてメルセデスらしさが感じられるのは、懐が深く安心感が高いことだ。速度が上がれば上がるほどにボディが路面に吸い付いていくような感覚があって頼もしい。基本的にはフラットライドで快適性も高いのだが、ランフラットタイヤが標準となり、路面によってはゴツゴツと感じられることもある。BMWのほうがランフラットタイヤを長年使ってきているので熟れている感じもするのだった。

 

2L直噴ターボのエンジンはトルクがひと際力強く扱いやすい。トルコン式7速ATもマナーなどは良好だが、C220dなどに採用されている9速ATに比べると、世代が古いからかややオットリした印象も受ける。また、BMWのような面白みは薄く、ビジネスライクな雰囲気ではある。

 

最後にパサートに乗り換えるために近づいていくと、他とセグメントが違うのではないかと思うほどに立派に見えた。Dセグメントではあるが、全長も全幅も少しずつ大きく、さらに水平基調のフロントグリルやビシッと通ったサイドのキャラクターラインがワイド&ロー感を強調しているからだ。コクピットに収まってみても、エアコンルーバーとともに横一直線に伸びるインパネの巧みなデザインなどは、Dセグメントを超えた広さに思える。さらに、今回の試乗車はオプションのアクティブ・インフォ・ディスプレイを装着していたので、高級感や先進性で頭ひとつ抜けていた。

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